さようなら パン。

少しココロが落ち着いたので…




ウチの仕事場にパンという猫が住んでることは、
何回か書きましたが、先日24日に旅立ちました。


この冬くらいから、少し体調が悪そうだなぁとは感じていたが、
年齢の所為もあるので、そんなに気にしてはいなかった。


それが一ヶ月程前から、鼻の脇あたりが腫れてきて、
獣医師に診せたところガン(顔面腫瘍)の可能性を指摘された。


それから目に見えて食欲も落ち、ジッとしている時間が長くなった。


もし、ガンの治療をするとなると、
顔を半分切除する程の大手術だという。

仮に手術に成功したとしても、顔が半分無い状態で、
まともに『猫』としての生活を送る事は難しい。


医学的(獣医学?的)には、成功だとしても、
“生き物”の人生としては如何なものかと疑問符が浮かぶ。


もしかしたらガンでは無いという可能性もある
(精密検査をしていない)が、最期かも知れない時を、
最期まで猫らしく生きていって欲しいとの道を選択した。


もちろん、回復して元の様に生活できる可能性だって
充分にあるのだ。



よく、猫は自分の死期を悟ると、その姿を見せないように、
身を隠すと聞くことがあるが、

それはウソだ!


猫は死期なんて悟っていない。

最後の最後まで生きようとする。


身を隠すように見えるのは、
食事を断ち、カラダを極力動かさない様にして
代謝を最小限に止め、仮死状態にする事で体力の消耗を抑えて、
自己免疫力で治そうとするからだ。


最後まで諦めないんだ。




その通りに、彼は一切の食事を断ち、
少量の水だけを飲み、ただジッとして一日を過ごした。


5.5kg程あった体重は、半分ほど減り、
悲しいくらいにガリガリにやせ細った。


目の付け根の所には穴が空き、歯茎の付け根にも
同様の穴が空いているように見える。

その穴から膿みのようなものが出続けて悪臭を放つ。


それでも、彼は最後まで闘っているのだ。



痩せて骨が目立つようになると、
寝ていても痛いのだろう。

盛んに寝返りを打って、楽な体勢を探しているようだ。


ただただ見守ることしか出来ない。



食事を断って2週間ほど過ぎた。


もう、頑張らなくていいよ。


膿みも出尽くしたようで、顔面の腫瘍も小さくなった。


それでも彼はまだ生への望みを繋いでいる。


涙が出る。


食事を断って3週間



そしてついにチカラ尽きた。



私は号泣した。



こんな工場でしか飼ってやれなかったこと。

猫として様々な我慢を強いたこと。

家の猫達と同じようにしてやれなかったこと。

最後の病気を治してやれなかったこと。

野良猫としてウチの仕事場にやって来てシアワセだったのだろうか?


ただただ号泣した。


自分でもビックリするくらい、恥ずかしいほど号泣した。




毎日のように彼が通った、大好きな床屋さんのお母さんも
お別れを言いに来てくれた。

最後の数日間、わざわざ撫でに来てくれた
猫仲間のOさんも花を手向けてくれた。



青空にケムリとなって立ち上ってゆく彼を見た。


おぉ〜い、パン!

天国では病気も治って、また元の様に遊んでいるか?


また、生まれてこいよ!

で、またオレの前に現れろや!





家の猫達が家族なら、仕事場の猫は同僚だ。


働きこそしないが、仕事仲間だ。

彼が居ることで、仕事が出来ていたのかも知れない。



無機質な機械が置かれた仕事場に、自分以外の息づかいを感じて、
どこかココロ落ち着いている自分がいたのだ。

彼が居なくなった今、不在感を感じて仕方ない。

どこかに姿を探してしまう。



しばらく、こんな状態が続くんだろうな。


寂しくて寂しくてたまらない。


悲しくて悲しくてたまらない。





せば、まんずのぉ!
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by Ks-drive | 2012-09-28 21:33 | 雑記


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